職場で孤立感が発生する理由とその解決策
職場で孤立感を感じるようになると、仕事を好きでいることができなくなり、月曜の朝を考えただけで身がすくむようになってしまうことがあります。「我が社に孤立感を感じている社員などいる筈がない!」とお考えかもしれません。しかし、本当にそうでしょうか。
孤立感の発生には、会社の規模や活気は関係がありません。社員のエンゲージメント向上のためにどれだけの時間を費やしたかや、苦労して作り上げた職場の文化も、この問題に関しては意味を持ちません。職場で孤独を抱え、孤立感を感じている人は大勢いるのです。
パンデミックの前ですら、職場の人々はさまざまな理由で孤立感を感じていました。しかし、働く人々をリモートワークの環境でつなぎ、ハイブリッド化が進む職場環境で結びつきの強い文化を育む方法が模索される現在、職場での孤立感は、企業にとっても社員にとっても、喫緊の課題となっています。では、職場での孤立感とはどのようなものなのでしょうか。
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職場での孤立感とは
Gallupが実施した社員エンゲージメントのレベルに関する調査で、「職場に親友はいますか?」という質問について興味深い回答が得られました。「強くそう思う」と回答したのはわずか2割だったのです。
こうした連帯感の欠如は、生産性に影響します。コーネル大学のSteve Miranda氏は、友人関係や交流が生まれない職場は、社員だけでなく企業にも悪影響を及ぼすと考えています。
Miranda氏によれば、社員が孤立感を感じていると「自発的な努力」をあまりしなくなり、必要最低限以上の仕事をやろうというモチベーションが失われます。こうして、社員の生産性が低下した結果、会社の業績も悪化します。
多くの経営者や管理職は、職場に発生する問題として「孤立感」を挙げることはないかもしれません。でも、仕事の現場を注意深く観察してみてください。社員の孤立感を示す兆候が見られませんか。
職場で孤立感が発生するのを防ぐには
職場での孤立感を防ぐために、注意すべき4つのポイントと、社員とのビジネスコミュニケーションを改善し、職場のつながりを促すためのアドバイスをいくつか紹介します。
ワークスペースの物理的な構造は交流を促すものになっているか?
社員が働いている建物が孤立感を高めていることがあります。さまざまなチームが距離的に離れた場所にいる組織では、職場でネガティブな問題が発生する可能性があります。よく発生する問題の1つは、社員が孤独感を覚え、同僚から孤立していると感じることです。周囲から隔絶されていると、生産性は低下します。
上手くいっている会社は、働く環境が社員同士の有意義な交流をどのように促進できるかに目を向けています。そしてもちろん、こうした交流が翻って生産性や幸福感、会社の利益をどのように上げているかについても着目します。将来的には、オープンな会社であるために、職場の建物の構造までも考慮されるようになるかもしれません。
ワークスペースの構造を今すぐには変えられない場合は、できるだけオープンな環境を作るようにしてください。
異なるチーム間の交流を促して、疎外感を感じる社員が一人も出ないようにしましょう。部署間で人材の交換を行うのも効果的です。さらに、デジタルツールを利用して、組織における各自の役割を互いに理解できるようにしましょう。ツールを使えば、簡単かつ効果的な方法で他部署の社員を見つけ、協力し合うことができます。実際に同じ場所で働くことができない場合でも、チャット、ビデオ通話、ライブ配信を活用した動画での交流を促すことで、社員を1つにまとめることができます。
社員の年齢に大きな差があるか?
社員の年齢や職歴に偏りがある場合、職場で孤立感が発生する可能性があります。特定の年齢層の社員が多い企業では、仕事や社員同士の交流の場で、孤独感を抱き、自分は受け入れられていないと感じる社員が出てくる場合があります。話し相手がおらず、気持ちを分かってくれる人がいない、と感じてしまうのです。自分がチームの一員である、と感じてもらうために、どのような救いの手を差し伸べることができるでしょうか。新たなテクノロジーや仕事の進め方を採用して、この隔たりを埋めることはできるでしょうか。
新入社員が職場に溶け込めるようにしているか?
新しい職場で働き始めたときに、会社が自分を受け入れようと努力している、と感じるのは嬉しいものです。結びつきの強い集団に溶け込もうとする際は、神経がすり減り、困難だと感じることもあります。新たに職場に加わる社員がいる場合は、温かく迎え入れ、同僚も同じように振舞うようサポートしましょう。
動画を利用して交流すると、職場で孤立感が生じるのを確実に防ぐことができる
職場での孤立感を解消するために何ができるか?
経営者は社員を1つにまとめることで、仲間として互いにサポートし合う雰囲気を作り出すことができます。
社内でランチ会を開いてみてはどうでしょう。一緒に食事をすれば、一体感が生まれます。会社の経費で仕事終わりに飲み会をするのもいいでしょう。強制参加の堅苦しい催しには腰が引けてしまう人が多いですが、こうした気軽なイベントであれば、職場での交流を深めるために効果を発揮します。
また、デジタルチャットプラットフォームを利用すれば、社員が集まって共同作業をしたり、プロジェクトについて話し合ったりできます。仕事以外のことについても話し、興味や関心が同じ同僚を見つけて、一緒にソーシャルオンライングループに参加することもできます。仕事以外の友人と話すときのように、オープンかつ感情豊かに会話することがポイントです。
絵文字、面白いGIF画像、シェアされた動画を使うと、同僚とより有意義な関係を築く上で効果的です。職場での孤立感が最初から発生しないようにするには、新しいコミュニケーションプラットフォームを使うのも一法です。
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