職場でのイノベーションは、ビジネスの成功の鍵です。繁栄を望む企業は、従業員に働きかけ、組織内のできるだけ多くの人から最先端のアイデアを引き出す方法を知る必要があります。ここでは、そのための3つの簡単なヒントを紹介します。

  1. すべての従業員をイノベーターとして扱う
  2. 意味のないアイデアに見える場合でさえも、すべてのアイデアに価値がある
  3. どんなイノベーターにも適切なツールを提供する

職場でのイノベーションが重要な理由

職場でのイノベーションが重要な理由

グローバル化とデジタルディスラプションの波を受けて、ビジネスの状況は一変しました。企業はもはや、競合の少ない世界で安住してはいられなくなりました。

世界を相手にした競争に直面しています。ディスラプターが最先端の技術により業界の伝統を覆すので、既存の組織は戦略の見直しを迫られています。

このように競争と変化の激しい世界において、CEOはビジネスの成功の鍵としてイノベーションに注目しています。PwCが2017年に実施した第20回世界CEO意識調査では、回答した246人の最高経営責任者の約4分の1が、最も強化したい分野はイノベーションであると回答しています。この数字は、人的資本やデジタルテクノロジーへの対応能力を上回るものでした。

では、ビジネスリーダーはどうすれば、職場のイノベーションを促すことができるのでしょうか。

  1. すべての従業員がイノベーター
    すべての従業員がイノベーター

    新しいイノベーションを研究開発部門だけに任せてしまう企業は、創造的なプロセスを型にはめて行おうとしています。自社内のアイデアの発見を一部の人のみに任せているようでは、創造力はすぐに枯れてしまい、逆効果です。

    そうではなくアイデアの共有を奨励し、新しいアイデアの開発に従業員を参加させて、イノベーションを起こすチャンスを従業員1人ひとりに与えましょう。

    昔ながらの投書箱は今でも利用できる素晴らしいアイデアです。しかし、オンラインでのやりとりをWorkplaceのような企業向けソーシャルネットワークに移行することで、アイデアを浸透させ発展させることができます。グループやニュースフィードのようなツールを活用すると、イノベーションを可視化することができるので、アクセスしやすくなります。組織内の全員が新しいアイデアを見たりコメントしたりできれば、全社的なブレインストーミングも可能になります

    例えば営業担当者が、商談を成立させるために必要な新しい資料について、午前中に提案を投稿したとします。すると午後には、マーケティングチームがクリエイティブについて議論し、納品できます。そしてその翌日には、新しいパンフレットが完成するのです。このようにイノベーションを起こすためのスペースとツールを従業員に与えると、組織の機動性が高まります。

  2. 意味のないアイデアに見える場合でさえも、すべてのアイデアに価値がある
    意味のないアイデアに見える場合でさえも、すべてのアイデアに価値がある

    組織に変化を起こしたことやイノベーションに対して報酬を与えることは、従業員が新しいアイデアを出し続ける動機付けになる、大事な施策です。その報酬は金銭的なものでもいいですし、社内ネットワークで全社的に称えられるといったことでもいいでしょう。卓越したチャンスが新たに発案された場合に、その中心人物への感謝を示す投稿は、従業員のエンゲージメントを維持するために役立つ、目に見えない力となります。

    しかし、「無駄なアイデアはない」ということを全員に知ってもらうことも重要です。新しいアイデアの大部分は失敗に終わります。バカバカしいと思うようなアイデアが、実は独創的であることも少なくありません。

    チームのメンバーが提案したことを馬鹿にしたり、アイデアが失敗に終わったからといって、それを実行した従業員を罰したりすることは、決してしてはいけません。失敗は学習プロセスであり、正しく対処することで、次回はもっとうまくできるように、チームを鼓舞することができます。

  3. どんなイノベーターにも適切なツールが必要
    どんなイノベーターにも適切なツールが必要

    デジタルディスラプションにより多くの優れたアイデアが生まれました。そのため、問題解決にテクノロジーを投入することをイノベーションと呼ぶ傾向があります。

    しかし、テクノロジーはあくまで1つのツールです。組織の変革やイノベーションを可能にするものですが、それを使う創造力は従業員からもたらされるものです。テクノロジー単体で考えるよりは、そのテクノロジーを活用して従業員がイノベーションを起こせるようにする方法を考えましょう

    オンラインの提案箱はその手始めとして最適ですが、従業員は部署を超えて協力する必要があります。アイデアを共有するだけでなく、同じドキュメントで共同作業を行う必要があります。音声や動画、インスタントメッセージで連絡を取り合うことも必要です。

    このようなビジネスコミュニケーションをサポートするネットワークを構築すれば、問題解決に取り組むチームはより効率的に活動を進めることができます。このネットワークを全社的にオープンなものにしておけば、共通の関心事を持つ「チーム」が自然に生まれる可能性があります。

    そしてそれはつまり、新しいアイデアやより良いイノベーションが、組織のより多くの場所から生まれることにつながるのです。

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