私たちが2019年5月に公開した「Deskless not Voiceless (デスクがなくても、声は届く)」レポートでは、デスクを持たない社員とマネージャとの間につながりがないことや、ビジネスコミュニケーションの問題を取り上げました。

今回の最新調査1は、オーストラリア、インド、日本を拠点とする企業で働く約4,000人のデスクを持たない社員とマネージャを対象に実施し、その結果、この問題が世界規模で起きていることが明らかになりました。主な調査結果は次のとおりです。

Workplaceを使って業務を簡素化

オフィス勤務再開の周知からハイブリッドワークの導入まで、Workplaceは業務を簡素化します。

コミュニケーションの問題がビジネス最前線で活躍するデスクを持たない社員のイノベーションを抑制している

コミュニケーションの問題がビジネス最前線で活躍するデスクを持たない社員のイノベーションを抑制している

デスクを持たない社員とは、店舗や工場で働いたり、現場を駆け回って仕事をしたりしている人たち、いわばビジネスの最前線で活躍している人たちです。デスクを持たない社員は本社のデスクでは得られないユニークなインサイトを提供してくれます。しかし、彼らが声を上げないかぎり、現場からの提案を拾い上げることはできません。

「デスクを持たない社員の74%は職場でのコミュニケーションに障壁があると感じています」

「デスクを持たない社員の74%は職場でのコミュニケーションに障壁があると感じています」

今回の調査で、デスクを持たない社員の74%が職場でのコミュニケーションに障壁を感じていることがわかりました。これは、各地のチームがデスクを持たない社員との意思疎通や共同作業を効果的に行っていないことを意味します。各地のチームの社員の25%は現場のチームとのつながりを感じることができないとも述べています。さらに、経営陣と交流したりアイデアを共有したりする場がない場合は、この問題はますます深刻になります。

今回のデータでは、この問題によって価値あるアイデアが失われていることが明らかになりました。たとえば、オーストラリアではコミュニケーションの問題により社員のアイデアの29%が失われていると報告されています。素晴らしい可能性を秘めているかもしれない多くのアイデアが無駄になっているのです。

マネージャとデスクを持たない社員との分断が企業文化に悪影響を及ぼす

マネージャとデスクを持たない社員との分断が企業文化に悪影響を及ぼす

マネージャにとって、フロントラインの状況を把握することは職務上不可欠な任務です。しかし、ほとんどのマネージャが本社から足を踏み出してフロントラインでの日々の仕事に触れることができていない現状があります。調査対象のマネージャのうち、過去1年間にフロントラインのデスクを持たない社員に会うために時間を割いたマネージャはわずか62%に過ぎません。14%のマネージャはそうすることに価値があるとさえ考えていません。

これはつながりの断絶を引き起こします。調査対象のデスクを持たない社員の34%はアイデアを共有できる場がないと感じています。この統計結果を詳しく見ると、分断が企業文化に対して多くの問題を投げかける可能性があることが浮き彫りになります。

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「デスクを持たない社員の34%がアイデアを共有できる機会がないと感じています」

「デスクを持たない社員の34%がアイデアを共有できる機会がないと感じています」

一向に改善されない状況に、デスクを持たない社員はアイデアを共有しようと努力してもあまり意味がないと感じています。デスクを持たない社員の42%は誰も自分の意見に耳を傾けてくれないと感じ、またマネージャに対して「思いやりがない」という印象を抱いています。

デスクを持たない社員はビジネスの顔であるということを忘れないでください。ポジティブな姿勢を最も必要とする取り組みに関して、マイナスの印象ばかりご紹介しましたが、それは企業へのダメージが非常に深刻であることを伝えるためです。

基本的なツールさえ利用できない状況は日常業務の遂行を困難にする

基本的なツールさえ利用できない状況は日常業務の遂行を困難にする

今回の調査で、マネージャとデスクを持たない社員との間には現状に対する見解に相違があることがわかりました。この見解の相違はデジタルツールに関する問題で顕著に現れています。マネージャの85%は、会社とつながったり、コラボレーションや日常業務を遂行したりするための適切なデジタルツールをデスクを持たない社員に提供していると回答していますが、それに同意しているデスクを持たない社員はわずか32%に過ぎません。

「業務に必要なツールが提供されていると回答したデスクを持たない社員はわずか32%に過ぎません」

「業務に必要なツールが提供されていると回答したデスクを持たない社員はわずか32%に過ぎません」

これは最新のプラットフォームの話ではありません。あくまでも基本的なツールに関する見解です。デスクを持たない社員の40%はコラボレーションツールにアクセスできていません。メールアドレスや電話も利用できない、デスクを持たない社員は大勢います。

つながりが企業にもたらすメリット

つながりが企業にもたらすメリット

では、どうすればこの状況を改善できるでしょうか?

まずは社員同士をつなげることです。そうすることで、社員に発言の機会を提供し、社員を励ますことができます。その結果、実務の面だけでなく、仕事に対する感情面での変化を促すことができます。

つながりのある企業には、風通しが良く透明性が高い環境があります。このような環境が生む力強い文化と効率的なチームワークは一方的な告知だけでなく、全社的な対話を後押しします。

こうしたことからも、デスクを持たない社員への気配りは理にかなった改善への第一歩であるといえます。適切なツールを提供して、会社との緊密なつながりを感じてもらいましょう。そうすることで、デスクを持たない社員は、より有意義な対話を経営陣とも交えることができるようになります。デスクを持たない社員はデスクを持っていなくても発言できる場を必要としているのです。

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