Workplaceを利用した評価

多くの社員にとって、職場で自分が尊重されているという感覚を生み出すのは、報酬ではなく褒め言葉です。ここでは、社員の働きぶりを評価し、互いに思いやりをもつ文化を構築する方法をご紹介します。

社員のエンゲージメント | 所要時間: 6分

世界の仕事満足度の統計を見ると、かなり厳しいデータが並んでいます。2017年にGallupが実施したアンケートによると、全世界の労働人口の85%が今の仕事にやりがいを感じていませんでした。Deloitteの調査では、ミレニアル世代の43%が2年以内に今の仕事を辞めるつもりだと回答しています。なぜ、このことが問題なのでしょうか。社員エンゲージメントの低さが感情面で悪影響をもたらすことは明らかですが、それに加え、仕事に満足している社員は生産性が12%高いことがわかっています。

Workplaceで業務を簡素化

オフィス勤務再開の周知からハイブリッドワークの導入まで、Workplaceは業務を簡素化します。

そして、これは金銭面の問題ではないのです。米国の企業が報酬プログラムにかける費用は年間1000ドルを超えています。しかし、社員はその恩恵を受けていないばかりか、率直に言えば関心を示していません。この傾向は、特に若年層の社員で顕著です。米国の若年層の60%は、金銭的な報酬よりも職場生活の質に価値を置いていると回答しています

報酬よりも褒め言葉を

報酬よりも褒め言葉を

企業側も評価の重要さを理解しています。エンゲージメントを向上させるためにリーダーにもっとできることを尋ねたところ、回答者の58%が「評価すること」と回答しました。社員の50%は、上司から感謝されたことで、上司との関係性が改善しただけではなく、上層部との信頼関係を築くことができたと考えています。全世界を対象とした調査によれば、離職者の79%が「感謝の気持ちの足りなさ」が仕事を辞める引き金になったと答えています。

適切な評価は、企業文化の最大の推進力になる可能性があります。また、良好な人間関係、幸福感、優れた価値など、企業が社員にもたらしたいと考えているすべての要素に影響します。

Employee recognition stats
社員の評価がもたらすプラスの効果。出典

では、適切な評価を行うにはどうすればいいのでしょうか。社員の能力を最大限に引き出し、敬意を示し、仕事のやりがいを少しでも高めるにはどうすればいいのでしょうか。勤続20年の社員を評価するだけでなく、評価を日常的なものとする企業文化を築くにはどうすればいいのでしょうか。

Workplaceでの評価の自動化

Workplaceでの評価の自動化

Metaの文化的価値観の中に、「インパクト」に主眼を置くというものがあります。これにより、全員が最も大きな問題に取り組み、Metaのプラットフォームを使う人々に最大の価値を届けられるようになります。Workplaceが登場したことで、開かれた評価を迅速かつシームレスに実行できるシンプルなツールを駆使して、このインパクトを認識できるようになりました。

最も普及しているツールは、グループとWorkplaceチャットのどちらでもアクセスできる#thanksボットです。社員が同僚をメンションするたびに、ボットがメンションされた人物に即時通知を送り、上司にもメールやチャットで通知を送って、その評価を見られるようにします。追加のインセンティブとして、#thanksメンションを送った回数と受け取った回数をボットが記録します。

「評価」はWorkplace統合ディレクトリで利用でき、これを有効にすることで、どの組織にも同様の体験が即座に提供されます。また、お客様向けにオーダーメイドのソリューションを構築できるWorkplaceパートナーのエコシステムもあります。

グループを通じた評価の提示

グループを通じた評価の提示

「ボットは技術的にちょっと難しすぎるかも」と感じたとしても、心配はいりません。もっとシンプルな方法でも、Workplaceを使った評価の文化を築くことができます。「Recognition@」という公開グループを作成し、社員全員を自動的に追加するよう設定します。そして、企業の価値やミッションを実践している同僚、マネージャー、リーダーを推薦するための基準を掲載します。

Sourcing using groups
「Recognition@」グループの例

まず始めに、各リーダーにフロントラインのスタッフの中で顧客に格別の価値を提供している人を選んでもらい、そのエピソードをライブ配信で紹介してもらうようにしましょう。日々の業務におけるチームの貢献をシェアするようマネージャに促します。また、飛び抜けて高いパフォーマンスを見せた人がいたらその人への感謝の気持ちをシェアするよう、社員に呼びかけます。

「今週の優秀社員」や「今月の最優秀チームメンバー」として推薦する同僚を募ります。推薦された社員をグループで紹介したり、定期的にライブ配信を行って社員を称えたりしましょう。

評価の実践例

評価の実践例

Workplaceを使った評価の優れた実践例として、B2BメッセージプラットフォームであるIntercomの事例が挙げられます。Intercomの全社員は、毎年の入社記念日に、上司や同僚からの意見に基づいてプロのアーティストがそれまでの1年間を描いた特注の漫画本を受け取ります。その際、上司はWorkplaceを利用して、業績、趣味、重要なライフイベント(異動や転居など)を詳細に盛り込んだ説明文を書いていきます。

「社員は、自分を描いた漫画を通して、過去1年間に仕事とプライベートで達成した大きな成果を振り返ることができます」とIntercomのCOO、Karen Peacock氏は語ります。「上司にとっては、会社の価値観と、チームが本当に大切にしているものや求めているものを伝え、その実践を社員に奨励する絶好のチャンスとなります」

Sourcing using groups
Walmartでの評価

もちろん、そこまで大掛かりなことをする必要はありません。デルタ航空では、8万人の社員のために「#deltaproud」というグループを作成しました。このグループでは、すばらしい影響や優れた実績、あるいは感謝の気持ちを伝える投稿やコメントが毎週15,000件以上シェアされています。

デルタ航空で社員エンゲージメント担当責任者を務めるRachael Steegar Rensink氏は次のように述べています。「Workplaceのおかげで、私たちは縦割り構造をなくし、上司からだけでなく、同僚同士や普段交流のない社員同士が、感謝の気持ちを伝え合ったり評価を与え合ったりできるようになりました。こうしたすばらしい成果を目にできることが、私たちがこの取り組みを続けている理由です」

Sourcing using groups
デルタ航空での評価

評価とは、すばらしい贈り物です。社員の努力と影響を認め、学んだことを共有し、関係性を構築する機会を与えてくれるものです。ライブ動画を介して顔を見合わせて行うことで、従業員体験は人間味のあるものになります。偽りなく、時宜を逃さずに行いましょう。その結果、評価と思いやりの企業文化が生まれます。

グローバルに展開するWorkplace for HRカスタマーコミュニティにぜひ参加しましょう。人事畑の仲間とつながり、理解を深め、情報を共有し、対話を続けていくことができます。

著者について: Sameer Chowdhriは、Workplace for HRのグローバルリーダーです。人事畑で培った20年の経験をもとに、Workplaceを利用するデジタルHRのエキスパートに対し、文化的な変革と仕事の未来について助言し、従業員体験に人間味を与えています。

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