アナログでもデジタルでも、生産性プランナーを使うとアウトプットの効率が上がります。生産性プランナーとは何か、いつ活用できるか、そして最大限に活用するにはどうすればよいかをご紹介します。
生産性プランナーとは何か?
生産性のシステムは、自分で気づいているかどうかは別として、誰しも持っているものです。白紙のノートに書いたり、冷蔵庫に付箋紙を貼ったり、携帯電話にボイスメモを残したりしている人もいるでしょう。生産性プランナーは、デジタルでもアナログでも、この不透明な時代に必須の生産性の管理技術です。
複数の案件を抱えて圧倒され、どれに目を向けるか優先順位をつけながらも全体像を見失いたくないという場合は、すべてを1か所にまとめるとよいでしょう。また、今では多くの部署がリモートで仕事をするようになり、プロジェクトの進行状況や会議のスケジュールを把握するのが難しくなりましたが、こんな時こそプランナーが役に立ちます。
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生産性プランナーが重要な理由とは?
デイプランナーまたはパーソナルオーガナイザーとも呼ばれる生産性プランナーは基本的に、チームのスケジュール、タスク、プロジェクト、および目標を追跡するためのものです。1980年代にカレンダー、アドレス帳、タスクリスト、メモ用の白紙ページをはさんだおしゃれなリングバインダー式のファイルが流行ったFilofax製品の全盛期からはかなり進歩しました。最近では、アナログ式の生産性手帳をもう一度味わえるように再現したソフトウェアやアプリが多数出ています。また、そのようなオーガナイザータイプのツールは、チームでの作業やプロジェクトを順調に進めるための重要な手段となります。
しかし、現代のデジタル版の生産性ツールが高度に進化したにもかかわらず、紙版のプランナーは、バレットジャーナルから質素なダイアリーまで、今なお人気は衰えません。その理由は何でしょうか?また、より現代的なデジタル版の生産性プランナーでそれをどう補完できるのでしょうか?
豆知識: 1930年代にGustav Grossmannが開発した手帳は、同封の説明書に従って使用すると、生産性が高まり、「合理的」な生活を送ることができるというものでした。
生産性プランナーを使うべき理由とは?
誰でもタスクをいくつか書き留めて、To Doリストにチェックを入れることはできます。では、生産性プランナーは何が違うのでしょうか?答えは、一度コミットすれば、習慣を維持し、目標達成に役立つ方法であるという点です。この方法論を実践するには、チームのニーズに合った生産性プランナーを見つける必要があります。
知っておくべき3つの生産性プランナー
生産性プランナーには、1日、1週間、1年を計画的に過ごしたい人のニーズに応えるものがあります。どれを選ぶべきかは、目標や優先するものによって決まります。
日ごとの生産性プランナー
最も単位が短い集中的なバージョンは、日ごとのタイプの生産性プランナーで、To Doリストをこなすためにタイムリーな情報を簡単に参照できるようになっています。
週ごとの生産性プランナー
週ごとのプランナーは、1週間の予定が一目で確認できるようになっています。
月ごと/年ごとの生産性プランナー
月ごとや年ごとのバージョンは、中長期的な目標を追跡、管理、開発するうえで役立ちます。
目標を定め、それに合ったプランナーを選びましょう。
プランナーは生産性を高めるか?
プランナーを使うと生産性が向上することが明らかになっています。生産性の師であるBrian Tracey氏が述べたとおり「行動する前に適切な計画を立てる能力は、本人の全体的な能力の基準となる。優れた計画であるほど、先延ばしにする癖を克服しやすくなり、またスタート後に継続しやすくなる」のです。
生産性プランナーは、プロジェクトや目標計画を立てるだけではなく、個人やチームの進捗状況や改善点を振り返るうえでも役立ちます。
ベストな生産性プランナーとは?
これは主観に大きく左右されます。生産性を高めるといっても、そのスタイルは人それぞれです。すべてのタスクを細かい段階に分割して細部まで計画を立てる人もいれば、より大きく全体像をつかむことに集中する人もいます。チームのために選ぶプランナーのデザインは、各自のスタイルに合っているか、あるいは柔軟に対応できるものであるべきです。
チームにとってベストな生産性プランナーを決定する際にまず考慮すべきことは、それを必要とする理由です。それはワークライフだけに対応したものでよいのでしょうか?それとも個人の生産性や学究的な生活の管理にも対応している必要がありますか?チームの日々の計画、長期的目標、あるいはその両者をサポートするものを求めているのかどうかを一考してみましょう。情報を整理することがまったくできずこの種の時間管理に慣れていない場合を除き、非常に固定的でテンプレート化された生産性プランナーは避けるべきだ、と専門家は言います。
カレンダーやタスクリストなど、生産性プランナーに対して求めるものは、組織によって異なるものです。プランナーは、デジタル版とアナログ版のどちらのスタイルでも、ナッジやゲーミフィケーションの形で、先延ばし癖のある人に最適な、前向きな動機づけを行います。非常にニッチなプランナーもあれば、オールインワンのようなプランナーもあります。
組織内の他の人とつながることが必須となる場合は、特別な生産性プランナーが必要になります。また、すでに業務で使用している他のソフトとの互換性を求める場合は、プランナーの選択肢はさらに狭まります。
紙版の生産性プランナーに求めるべき条件とは?
世界中でアナログからデジタルへの移行が進む中、紙版の生産性プランナーはいまだに人気があります。これには、いくつかの重要な理由があります。調査によると、To Doリストやその日のスケジュールを書き留めることで、目の前の仕事への集中力が高まる気分になるというのです。そしてこれは、神経科学でも裏付けられているのですが、目標を書き留めると、目標を達成できる可能性は高くなるという知見があります。
物事を書き留めることは記憶や想起の助けとなります。多くの人は、紙に書き留める方が簡単で集中できると感じます。また、創造性に富む従業員の中には、色の視覚的な刺激や、落書きできる余白があることで生産性が向上する人もいます。正解などないのです。大事なことは、自分や自分のチームに合ったものを見つけ、組織に最高の結果をもたらすことです。
- サイズ: バッグやポケットに収まる小ぶりのものがいいですか?それとも、すべてのアイデアを詰め込めるように有用性の高いものが必要ですか?
- 重さ: 外出の多い方の場合、プランナーの重さが決定的に重要かもしれません。
- 携帯性: 出張が多い方の場合、荷物に入れやすく携帯に便利なプランナーが必要です
- 形態: プランナーによっては、ページやセクションの移動に柔軟に対応できるものもありますが、非常に固定され、テンプレート化されているものもあります。多くの場合、縦型か横型かを選択できます。
- 日付ありまたは日付なし: プランナーを毎日使うことにこだわらない場合は、日付なしのプランナーが最適な場合もあります。
豆知識: 日本は技術大国としての評判にもかかわらず、あらゆる形やサイズの紙版のプランナーに強い愛着があります。記号を使って情報を整理するパーソナルなオーガニゼーションシステムであるバレットジャーナルがその一例です。
デジタル版の生産性プランナーはどの程度効果的か?
現在の作業環境では、デジタル版の生産性プランナーには明確なメリットがあります。デジタル版プランナーは、1996年に初の Palm Pilotが発売されてから、長い道のりを歩んできました。紙版のプランナーと同様に、柔軟なフォーマットと固定フォーマットの両方が提供されています。
デジタル版プランナーとの大きな違いの 一つは、チームとリンクして、共有のカレンダーやタスクリストを表示できる点です。プロジェクトを管理しやすい単位に分割し、各チームメンバーをさまざまなタスクセグメントに割り当てることができます。さらに、通知やアラートを受け取れるようにして、予定を忘れたり会議に遅れたりしないようリマインドすることもできます。
チームのマネージャーの立場にある人の多くは、デジタル版の生産性プランナーと紙版のプランナーを併用しています。個人的な予定や目標には紙版のプランナーを、仕事関連のものにはデジタル版のプランナーを使用する人もいます。それでも、チームには個人的な予定にもグループプランナーを使用するよう促し、自分の予定を一目で確認できるようにすることをお勧めします。ある調査によると、脳がTo-doリストについて考えることから解放されている人は、職場での生産性が高いとされています。
デジタル生産性プランナーの主なメリットは何か?
デジタル生産性プランナーを使用すると、次のことができます。
- チームとのつながりを維持する
- 全員のカレンダーとTo Doリストを一目で確認する
- テスト、学習、改善に使用する
- 飛行機や電車に置き忘れる可能性が低い携帯電話やタブレットですべての情報を保管する
- 変更が必要な場合により柔軟に対応する
新しい生産性プランナーのチームへの導入
職場用の生産性プランナーを選択する前に、他の人のおすすめを聞いたり、ソフトウェアの無料トライアル版を利用しましょう。担当する業務に適したものを見つけるまで、必ず生産性プランナーのさまざまな組み合わせを試してください。自分と自分のチームに最適なものを見つける作業は、試行錯誤のプロセスになるかと思います。ただし、完璧なプランニングのツールを待っているのではなく、今日から始めてください。生産性が急上昇し始めることが分かります。
新しい組織(あるいはチーム全体)の生産性向上ソフトウェアを実装する場合は、変更管理が必要になりますので注意してください。確信が持てない場合は、チームにとって最も重要な事項を扱える最も単純なシステムを選択してください。結局のところ、The Organized Mindの著者のDaniel Levitin氏が示唆するように「システムが複雑になればなるほど、そのとおりにする人は少なくなる」のです。
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