アクセス性の高い職場における生産性
スマートフォンやタブレット、高速ブロードバンドがなかった時代を思い出してみましょう。20年前の職場は現在とはまったく違っていました。はたして組織のアクセス性が強化されると、効率性も向上するのでしょうか。
モバイルテクノロジーを適切に使用すると、少ない時間でより多くのことを行い、生活を豊かにすることができます。Z世代の半数以上が、テクノロジーは生産性につながると考えています。そのため、組織は新しいテクノロジーと、未来の労働者にテクノロジーが与える影響に注目する必要があります。
職場でのアクセス性が高まると、より迅速に決断し、わずかな時間で業務を完了できるようになります。その一方で、常に仕事のアップデートやリアルタイムの通知を受け取ることになるため気が散り、仕事に集中するのが難しくなるという問題もあります。
アクセス性をビジネスの生産性につなげるには、どうすればよいのでしょうか。
対面でのミーティングからオンラインのミーティングへ…
かつては、顧客とのミーティングやセミナーに出席するために、列車や飛行機に乗る必要がありました。出張は、宿泊を伴う場合は特に、時間とリソースの損失にもつながります。
しかし今や、モバイルデバイスとインターネットさえあれば、ビデオ会議やオンラインセミナーを開催して世界中のどことでもつながることができます。意思決定者はより簡単にコラボレーションできるようになり、チームは予定より前倒しでプロジェクトを完了することができます。
チームがリモートで働いている場合、対面で一緒に仕事をするときと同じようにミーティングの目的を明確にすれば、時間を大きく節約し、生産性を高めることができます。
FAX機からクラウドへ…
1980年代にはFAX機は非常に画期的で、電話線を使ってドキュメントを送信できるという機能は、人々を驚嘆させました。
唯一の問題はFAXが送信されたか確認し、送信できなかった場合は再送するために、他のことをする時間を潰して機械の横に立っていなければならないことでした。
現在では、クラウドでドキュメントをシェアできるため、だれでもドキュメントを閲覧したり一緒に編集したりできます。もちろん、メールでドキュメントを送信することもできます。だからと言ってメールで送信したほうが良いというわけではなく、他のコミュニケーション手段を使った方がより迅速で、生産性が高い場合もあります。
メモからリアルタイムの通知へ…
機械学習により利用者それぞれに重要なアップデートが提案されるため、利用者は最も重要なニュースや投稿だけを受け取るように選択できます。
電話での会話からインスタントメッセージへ…
かつては、違う拠点で働いている同僚に連絡する必要がある場合、電話をかけ、不在の場合はメッセージを残していました。
誰かと連絡をとるために数日かかることもありましたが、今ではデスクや移動中の場所からメッセージを送信するだけで連絡をとることができます。
社員の半数近くが、職場でインスタントメッセージツールを使うと生産性が向上すると述べています。生産性を向上させるコツは、ポップアップのお知らせをオフにしたり[通知をミュート]モード使うなど、メッセージテクノロジーを使用して注意がそれないようにすることです。
オフィスでの仕事からリモートワークへ…
インターネットのおかげでどこでも仕事ができるようになり、デスクに縛り付けられたり、倉庫にずっといる必要はなくなりました。これは良いことでもあります。フリーアドレスのオフィスや騒々しい職場では、すぐに気が散ってしまうからです。
リモートワーカーは自宅や自分で選んだ静かな場所で、雑音のない環境で仕事をすることができます。問題がある場合でも、インスタントメッセージで連絡をとったり画面を共有して、問題を迅速に解決できます。
アクセス性は生産性につながるのでしょうか。
優れたアクセス性のおかげでより簡単に仕事ができるようになるという点に異議を唱えることは難しいでしょう。これからの挑戦は、コミュニケーションツールやコラボレーションツールを使って、どのように「常にオン」と「通知をミュート」の間で最適な状態を見つけることができるかです。
最適な方法を見つけることができれば、あらゆる人とつながりを築き、健全なワークライフバランスと高い生産性を実現することができます。