リモートワーカーのエンゲージメントを高めるべき理由とその方法

リモートワーカーのエンゲージメントを高めるのは、難しい取り組みです。しかし、人々をつなげ、個人の生産性や目的意識にポジティブな影響を与えることが実証された方法がいくつかあります。この記事で見ていきましょう。

社員のエンゲージメント | 所要時間: 7分
how to make employees feel included - Workplace from Meta

リモートワーカーのエンゲージメントを高めるうえでの課題

ハイブリッドワークとリモートワークの新しい時代を迎え、より柔軟性が高く自律的な働き方が可能になりました。2020年に誰もが経験した困難にもかかわらず、多くの人が今年もワークライフバランスが改善されたと述べています。

しかし良いことばかりではありません。調査によると、リモートワーカーの70%が職場から「取り残されている」と感じることがあるようです。人間が成長するには、つながりが必要です。同じ空間を共有して直接顔を合わせることができない中でつながりを確実に築くためには、その方法を深く検討することが欠かせません。また、リモートワーカーはこれまでに直接会ったことがない人とチームを組んで働いている場合もあり、強固なつながりを築くのがいっそう難しくなっていますし、企業文化から疎外されていると感じる人もいます。

最近まで、こうした問題は地理的に離れた場所で勤務する社員に限られていましたが、今では広く見られるようになっています。しかし、幸いなことに、リモートワーカーのつながりを深め、社員エンゲージメントを高めるツールが存在します。詳しく見てみましょう。

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リモートワーカーに一体感をもたらす9つのアドバイス

リモートワーカーに一体感をもたらす9つのアドバイス

1. 常に最新情報を伝える

状況が変わり続ける中で、リモートワーカーが常に最新情報を入手できるようにして、それらの人々が感じているかもしれない不安や懸念を解消することは重要です。ビジネスコミュニケーション計画の一環として、会社のニュースを公式発表の前に社員に伝え、質問や意見を述べる機会を社員に提供しましょう。

2. 個人の健康やキャリアをサポートする

福利の問題にオンラインで取り組むのは簡単なことではありません。ですから、在宅勤務者が悩みを抱えている兆候を見落とさないように努め、早めに対応しましょう。カメラをオフにしたままでいる、会議に参加しない、病欠の連絡をしてくるといった状況は、「隔離疲れ」を示す兆候と言えます。

トレーニングの受講機会を設けたり、その費用を負担したりすることは、個人の健康やキャリアをサポートする優れた方法です。通勤の必要がなくなった人には、トレーニングコースに集中して取り組む時間の余裕があるかもしれません。仕事以外にどのようなことに興味を持っているかを話すように社員を促し、リソースではなく人として相手を敬っていることを示してください。

3. 社員が力を発揮できるよう支援する

事態がどうなっていくのか私たちがコントロールすることはできません。そのため、リモートワーカーが力を発揮できるようにあらゆる面で支援することが欠かせません。例えば、自己裁量権を付与したり、労働時間や労働形態に柔軟性を持たせる方法や、キャッチアップミーティングは音声通話とビデオ通話のどちらを希望するか尋ねるなど、小さなことで選択を任せるといった方法があります。

4. 企業文化の一端を担っていると感じられるようにする

企業文化を理解するのは難しいことです。また、ハイブリッドワークの増加によって、企業文化の本質をオンラインで伝えたり、企業文化の一端を担っているとリモートワーカーに感じてもらうのが難しくなり、フロントラインマネージャが苦労することもあります。

インクルージョンをさらに推進するために、リモートワーカーやデスクを持たない社員が企業の価値観に影響を及ぼせるようにし、現在の状況の中で価値観がどのように進化していくのかを考えてみましょう。そのためには、皆が同じ場所にいるときしか得られない微妙な「感覚」に頼るのではなく、コミュニケーションプラットフォームを利用して会社の価値観をこれまで以上に強調することが必要になるかもしれません。例えば、週次ミーティングで毎回1つのコアバリューを取り上げ、最近それを実践した例を社員に語ってもらうといった方法があります。また、ちょっとしたプレゼントや賞品を提供するなど、社員の取り組みを称え、報酬を出すといった方法もあります。

5. リモートワーカー同士のコミュニケーションを奨励する

バーチャルコーヒーブレイクなど、チームメンバー同士の非公式なキャッチアップを奨励しましょう。打ち解けた雰囲気を作り信頼関係を築くには、少人数のグループが適しています。大人数の場合はグループ分けをして、週ごとにメンバーを入れ替えるとよいかもしれません。新しいチームメンバーには、先輩社員をアドバイザーとして付けるとよいでしょう。

マネージャとの1対1のミーティングはこれまで以上に重要になるため、必ず予定を確保してください。自由に話ができる雰囲気を作り、リモートワーカーがコミュニケーション手段を選べるようにして、彼らが使いやすい方法で連絡できるようにしましょう。

6. すべての社員の意見が傾聴されるようにする

工場や店舗、出先で仕事をしていて、デスクを持たない社員は、意見を持っていないわけではありません。しかし、彼らの声は届かずに終わってしまう可能性があります。そうなると、彼らは自分の意見を聞いてもらえない、あるいは評価されていないと感じることになります。この状況は、組織が彼らのアイデアやイノベーションを見逃しているということでもあります。

リモートワーカーのインクルージョンについて考えるときには、社員アンケートのような従来の方法に加えて、モバイルソーシャルプラットフォームを使って、彼らの発言機会を用意することを優先しましょう。ミーティングで、リモートワーカーやデスクを持たない社員が特に、積極的に参加したり発言したりする様子を見せない場合は、彼らのための発言時間を確保してください。そのような人たちが話をしているときには耳を傾け、励みになるフィードバックを返すようにします。また、彼らがメールを送信したりチームのチャットでメッセージを送ったりしたときも、同じように対応しましょう。こうした小さなフィードバックが、社員の存在を認め、やる気を引き出すのに大いに役立ちます。

7. 楽しめるアクティビティで、リモートワーカーを惹きつける

アクティビティを計画し、チームメンバー同士のインフォーマルで気楽な活動を奨励しましょう。会社によっては、クイズ大会、読書会、カラオケ大会などを定期的に開催しています。エンゲージメントを高めるために、つながりを築くこうした活動に予算を割り当て、何をするかはリモートワーカーが順番に決められるようにしてください。予算の使い方については、彼らの自主性に任せましょう。

8. つながりを最大限に高められるようなハイブリッドワークの勤務時間を設定する

労働時間に柔軟性を持たせることは、社員の満足度を高めるために欠かせない要素です。リモートワーカーやデスクを持たない社員の多くが平常時にはなかった大事な用事や約束事を抱えている場合には、特にこのことが重要になります。チームメンバーがオンラインで一堂に会する機会がない場合、孤独感や断絶感がさらに深まる可能性があります。そこで、柔軟に設定できる労働時間と、オンラインの場でメンバーに集まってもらう時間との適切なバランスをとる方法を検討しましょう。例えば、短時間のコアタイムを設けたり、特定のミーティングではカメラをオンにするよう社員に求めたりすることが考えられます。

新しい働き方への移行を進める過程で、リモートワーカーに対し、毎週、隔週、あるいは毎月同じ時間に職場やコワーキングスペースに顔を出すよう促すことも、社員がつながりを感じられるようにするうえで有効です。

9. コミュニケーションツールを使い、エンゲージメントの促進と向上をはかる

コミュニケーションツールは、エンゲージメントを高め、リモートワーカーに帰属意識を持たせるのに役立ちます。適切なコミュニケーションツールを使い、最新情報を伝えたり、双方向のコミュニケーションを促したり、幹部の姿が見えやすくしたりすることで、模範を示しましょう。

在宅勤務をしながらエンゲージメントを維持する効果的な方法

在宅勤務をしながらエンゲージメントを維持する効果的な方法

これまでに説明した9つのアドバイスは、企業が実行できる取り組みです。しかし、リモートワーカーが自ら、エンゲージメントを最大限に高めるためにできることがあります。

専用のワークスペースを確保する

特に、都市部に住むリモートワーカーの中には、ドアを閉めて静かな環境で仕事ができるような独立した部屋がないこともあるでしょう。しかし、どのような住環境でも、工夫次第で仕事用のスペースを確保できるものです。これは、終業して家庭生活に戻り、仕事のことは脇に置いておく必要があるときにも役立ちます。

仕事とプライベートを分ける

常に仕事モードになってしまう危険性が高まっている今、境界線というものが従来以上に重要になっています。仕事とプライベートを切り分けるには、どうすればよいでしょうか。

よくある方法は、いつもの仕事と同じ服装をするというものです。例えば、大切な会議では靴を履くといった具合です。このようなささいなことが、仕事とプライベートが曖昧になっている状況で両者を区別するのに役立ちます。一日の仕事が終わったら、仕事着から着替え、できれば仕事用のデバイスをオフにして別の部屋に置いておきましょう。なかには、外出したりエクササイズをしたりすることが、仕事モードを抜け出すのに効果的だという人もいます。

気が散らないようにする

リモートワークでの最大の課題は気が散ることであると、12%のリモートワーカーが感じています。これが特に問題となるのは、在宅勤務を始めたばかりでルーティーンがまだ確立できていない場合かもしれません。ただし、どのような素晴らしいルーティーンも、子供やペットがいるとうまくいかない可能性があります。

気が散らないようにするための対策としてForbesがすすめているのは、あらかじめ食事の準備をしておくことや、携帯電話の通知をオフにしておくことです。また、ノイズキャンセリング対応のヘッドフォンや宅配ボックスを購入すれば、配達のチャイムの音を何度も聞かなくて済むようになります。

心身の健康に留意する

Monsterの調査によれば、パンデミックからわずか4か月後の7月には、69%の社員が燃え尽き症候群に悩まされていたことが明らかになりました。このような状況は、日課の中に心の健康を保つための休憩時間を設けることで、大きく改善できる可能性があります。オンラインでヨガをする、瞑想の動画を見る、毎日決まった時間に散歩する、友達や家族とコーヒー片手におしゃべりするといったことができます。

また、身体の健康も大切になるため、自分の仕事環境をチェックして、姿勢や目に悪いことがないかを確認しましょう。次にオフィス家具を購入または自作する際は、身体に優しいかを考慮してください。

時間を計画的に使う

リモートワークのメリットの1つとして、1日の時間の使い方を自分でコントロールしやすくなるため、生産性の向上や健康の増進を図れることがあります。自分のエネルギーレベルが1日の中でどう増減するのかを見極め、それに合わせて仕事の量を計画することで、がむしゃらに頑張るのではなく効率的に働けるようになります。また、時間管理のテクニックを磨くことも有効です。

定期的なチェックインミーティングを重視する

すでに隔離疲れの影響を感じている場合は、チームのキャッチアップミーティングに参加するのも大変かもしれませんが、自分自身のためにも参加する価値はあります。非公式で気軽なミーティングに10分だけでも参加することを、まずは目標にしてみてください。つながりや一体感を高めるため、読んだ本や直近の啓発デーなど自分の心に響くことを、キャッチアップミーティングのテーマとして提案するのもよいでしょう。

また、信頼できる少数の同僚とバーチャルルームで仕事をしたり、少しの間だけビデオ会議を行ったりすることで、つながりを深めている人もいます。

孤独について、改めて考える

世界中でロックダウンの必要が生じ、リモートワークが導入されるようになる前から、孤独は在宅勤務者が直面する最大の問題の1つでした。しかし、孤独を広範な社会的問題の一部として考え直せば、より包括的なアプローチがとれるかもしれません。遠くにいる同僚との公式または非公式なミーティングを重視するだけでなく、近所の人と声を掛け合ったり地域のコミュニティグループに参加したりするといった、新たな習慣を取り入れてみましょう。気持ちが押しつぶされそうなときでも、他の人を助けることで心を落ち着かせ、孤独に立ち向かえるようになります。

新しい習慣を身に付けることで、コワーキングスペース、オンサイト拠点、カフェ、ホームオフィスを利用するといった、ハイブリッドワークの次のフェーズに進むことができるのです。

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