社内コミュニケーションとは?

場所にとらわれず働ける新しい世界では、社内コミュニケーションを適切に行うことで社員がどこにいても一体感を高めることができます。社内コミュニケーションを上手に活用する方法をご紹介します。

ビジネスコミュニケーション | 所要時間: 7分
corporate communication - Workplace from Meta

優れた社内コミュニケーションは、本社からフロントライン、そしてリモートで働く社員まで、ビジネスのすべての社員をつなぐ、接着剤のような役割を果たします。また、ミッション、価値、文化を社内やマーケットで共有するために不可欠な方法です。しかし、社内コミュニケーションを使いこなす前に、まずはそれを理解することが必要です。

Workplaceで業務を簡素化

オフィス勤務再開の周知からハイブリッドワークの導入まで、Workplaceは業務を簡素化します。

ビジネス、目標、価値観、ポリシーに関連する、組織が作成し配布するあらゆるコミュニケーションは、社内コミュニケーションの中に含まれます。まず注意しなければならないのは、企業の社会的責任に関するポリシーや組織の理念など、会社側が発信するメッセージだけではないということです。受け取ったメッセージにどのように対応するかも重要です。そして、企業ブランドのアイデンティティや社内文章の文体、つまりメッセージの聞こえ方も含みます。

さまざまな拠点を持つグローバル企業や、在宅勤務を中心とする企業にとって、社内コミュニケーションは社員同士を結びつける手段です。社内コミュニケーションのオーディエンスとしては、以下のような人々が考えられます。

  • 現役社員
  • 将来の社員
  • 顧客
  • サプライヤー
  • 報道陣
  • 投資家
  • 理事や株主

社内コミュニケーションは、大きく「社内向け」と「社外向け」の2つに分けることができます。従来、企業の社外向けの社内コミュニケーションは広報部門が、社内向けのコミュニケーションは人事部門が担ってきました。しかし、状況は変わってきています。ビジネスのあらゆる場面で横断的かつ効果的に社内コミュニケーションを行うことの必要性が高まっています。

社内コミュニケーションにそれほど価値を置いていない会社さえも、あらゆる会社が常に自社についてのメッセージを社内外に向けて発信しています。社内コミュニケーションは、これを形式化し、戦略的に行うものです。その重要性と価値にもかかわらず、最近のレポートでは、60%を超える組織が社内コミュニケーション戦略を持っていないことが強調されています。

社内コミュニケーションはなぜ重要なのか?

社内コミュニケーションはなぜ重要なのか?

社内コミュニケーションに価値があることは、多くの人が認めるところです。Hanover Communications and Censuswideの調査によると、圧倒的大多数を占める99%の経営幹部が社内向けコミュニケーションが重要であると回答しています。しかし、なぜそれほど重要なのでしょうか?

企業は常にメッセージを発信しています。ビジネスのミッションを共有しているのです。会社の価値観を説明しているのです。年次報告書やプレスリリースから、外部の会議やウェビナーでの広報担当者のプレゼンテーションスタイルに至るまで、さまざまなフォーマットで明示的または暗黙的に行われるのです。

これにはいくつかの効果が伴います。このような社内コミュニケーションは、ブランドの評価など重要な要素に影響を与え、影響を及ぼす可能性があります。社内コミュニケーションがうまく機能していれば、ブランド認知度やブランドへの愛着、顧客のロイヤルティを高めることができるのです。社内コミュニケーションがうまく機能していない場合は問題になります。社内コミュニケーションは、接客の言葉遣いやアプローチにも及びます。そのため、電話、電子メール、ソーシャルメディアのカスタマーサービスチャネルを担当するチームは、社内コミュニケーション戦略の策定と実行の一翼を担う必要があるのです。

効果的な社内コミュニケーションは、ブランドの認知や保護に役立つため、危機的な状況下では極めて重要です。Censuswideの調査対象者となった意思決定者の43%は「新型コロナウイルスがもたらす困難を乗り越えるために企業がすべき最も重要なことの1つは従業員とのコミュニケーションを可能な限り明確にすること」と回答しています。

しかし、社内コミュニケーションがうまくいっている企業は、緊急時だけでなく、年間を通じて積極的に行っています。そのため、危機が発生した場合、その場限りの対応ではなく、一貫した枠組みの中での対応と見なされます。

1. 社内向けの社内コミュニケーション

1. 社内向けの社内コミュニケーション

社内向けコミュニケーションは、より包括的な社内コミュニケーションの一要素に過ぎません。従来この種の情報発信として、会社の最新情報、トレーニング、社内ニュースレター、イントラネットなどがありました。現代の社内向けコミュニケーションには、ライブチャット、統合ソーシャルチャネル、ウェビナー、ビデオストリーミングなど、新たなチャネルや形式が加わっています。

その理由は、社員は会社から話しかけられることを望んでいるからです。例えば、74%の社員が会社のニュースを見逃している気がすると答えています。1 しかし、社内向けコミュニケーションは双方向であるべきです。人とのつながりだけでなく、会社にを届ける手段も提供すべきです。ここでは、社内向けコミュニケーションをうまく活用すれば実現できることをご紹介します。

Internal Corporate Communication - Workplace from Meta

社内コミュニケーションは、本社からフロントラインまで、すべての社員をつなぐ

2. フロントラインワーカーとデスクを持たない社員をつなぐ

全社員とのコミュニケーションは大切です。ただし、フロントラインスタッフと連絡を取ることは、大切というよりも重要不可欠なことです。また、新型コロナウイルスをきっかけに、組織がフロントラインスタッフとのコミュニケーションを改善しつつあるという心強い兆候もあります。Facebookの新しいレポート「デスクがなくても、声は届く(Deskless Not Voiceless)2020レポート」によると、コミュニケーションギャップがあると考えるフロントラインのマネージャーの割合は、前回のレポートの60%から25%に減少しているとのことです。しかし、全体として、フロントラインと本社の社員は根本的に切り離されているのが現状です。

この断絶は、いくつかの形で現れています。まず、本社とフロントラインの社員が会話に使用するツールは異なります。ロックダウン(外出制限)期間中、本社管理職社員のうち90%がメールを使用してコミュニケーションを行っていたのに対し、同様にメールを使用していた担当部署のフロントライン社員は全体のわずか4分の1でした。フロントラインマネージャの半数以上は、メールの代わりに個人用デバイスのメッセージアプリを使用しています。これは問題かもしれません。ITチームはテクノロジーをコントロールできず、企業広報チームはメッセージをほとんど、あるいはまったくコントロールできません。

3. エンゲージメントの強化

社内向けコミュニケーションは、社員が会社の組織や目標、ビジネスバリューとつながっていると感じる一助になります。優れた社内向けコミュニケーションは、従業員のエンゲージメントの向上と会社へのロイヤルティを高めるのに役立ちます。そうなれば、対立することも減り、より効果的なチームワークを発揮する余地も生まれます。さらに、多くの社員がリモートで働くようになり、信頼関係を構築するために社内向けコミュニケーションはより重要となっています。

4. 文化を伝える

高い業績を挙げているチームや組織は、企業文化を作り上げ、伝え、また企業文化を維持するために社内向けコミュニケーションを活用することもあります。特に、ハイブリッドワークの時代には、常駐する場所や物理的な場所では企業文化を感じることができないため、これは重要です。バーチャルな状態で作成・維持することも必要なのです。

5. 変化を伝える

オフィスの移転、会社の再編、新型コロナウイルスのような緊急事態など、変化の多い時期には、従業員から多くの質問が寄せられることでしょう。また、将来に対する不安を抱いている場合もあります。効果的で透明性のあるコミュニケーションは、疑問が生じる前に対処し、状況を明確にし、社員を安心させます。

6. 実験場としての役割

可能であれば、組織はメッセージを他の場所で発表する前に、内部で伝達することを目指すべきです。そうすることで、反応を見ながら、必要であればコミュニケーションを軌道修正できます。

社内コミュニケーションのスキルを伸ばす方法

社内コミュニケーションのスキルを伸ばす方法

優れた社内コミュニケーションに共通する原則がいくつかあります。

  • 双方向のコミュニケーションを保つ
  • リーダーを可視化し、親近感を持たせる
  • デスクを持たない社員を含む、組織全体のすべての声を確実に吸い上げる
  • ヒエラルキーの撤廃に尽力する
  • 自由闊達に情報を共有する
  • オープンな対話を促進する
  • 自ら模範を示す
  • リスクや過ちを受け入れる

ここでは、企業における社内コミュニケーションの具体的な改善策を3つご紹介します。

  1. ガイドラインの導入

    社内向け・社外向けを問わず、すべてのコミュニケーションには、企業文化の核が必要です。しかし、チーム内に複数のコンテンツクリエイターがいて、しかも場所や言語、時間帯が異なることが多い場合、コミュニケーションに一貫性を持たせることが難しくなります。コミュニケーションのガイドライン、ベストプラクティスのフォーマット、実際のブランド事例があると役に立ちます。

  2. 部門の壁を越える

    ビジネスのサイロ化は、コミュニケーションの障害になることがあります。広報チームがコンプライアンスチーム(人事チームとは別)と分離している状況で、統一的なメッセージを構築し、共有することは容易ではありません。組織構造を理解し、定期的にチーム間のコラボレーションを行うことが重要です。そのためには、適切なツールやプラットフォームが非常に有効です。

    チームや部署を超えたオープンなコミュニケーションを支援し、コミュニケーションドキュメントをリアルタイムで共同作成できるソリューションを探しましょう。

  3. 対人関係スキルを磨く

    社内コミュニケーションに携わる人にとって、個人的なコミュニケーションスキルは非常に重要です。この分野でギャップがある場合は、個人またはチーム全体のトレーニングを検討するとよいでしょう。

    効果的な分野横断的な連携について詳しくはこちらをご覧ください。

社内コミュニケーションポリシー

社内外向けのコミュニケーションについて方針を定めることは、組織が基準や期待値を設定する上で役立ちます。ポリシーと手順は、ビジネスのすべての役職と地域から代表されるチームによって作成されるべきです。また、イントラネットや情報ライブラリに公開したら、定期的に見直しや更新を行う時間を確保するとよいでしょう。

社外向けコミュニケーションポリシーは、日常的なコミュニケーションと危機的な状況下でのコミュニケーションについて、誰に権限があるのかを規定することを目的としています。また、このポリシーは、社員にコミュニケーションの方法を示すものでなければなりません。これにより、企業のポリシーやイメージにそぐわないコミュニケーションによって、ブランドの評価を落とすリスクを低減することができます。

社内コミュニケーション戦略のベストプラクティス

社内コミュニケーション戦略のベストプラクティス

最も効果的な社内コミュニケーション戦略をご紹介します。

  • はっきりした目標を立てる
  • 測定基準の特定
  • 成果を活かして改善・進化する

最大限の効率を得るためには、社内コミュニケーションチームは、組織のトップからあまり離れないようにする必要があります。例えば、CEO、広報、人事の各チームが発信するメッセージに一貫性を持たせることが重要です。また、スタッフやお客様からのメッセージに一貫して対応できることも重要なポイントです。

効果的な社内コミュニケーションを長期的に維持するために、見直しを定期的に行いましょう。定期的にすべての社内コミュニケーションを監査することで、矛盾や重複を発見し、リスクを事前に発見することができます。

サイロ化した組織で働くことから生じる課題を最小化することができます。また、エンゲージメントの程度に応じて、どのチャンネルがオーディエンスにとって最も適切かを判断し、もはや機能していないチャネルを排除することも可能です。たとえば社内報を廃止して、代わりにアプリを導入することも考えられます。

社内コミュニケーションは、社員エンゲージメントに直接影響するものであり、従業員同士、企業文化、組織のリーダーとのつながりを実感するために不可欠です。社員エンゲージメントが高まれば、組織は生産性と成功率が向上し、従業員がどこで、どのように働いても、つながりを感じ、仕事に打ち込めるようになります。

社内コミュニケーションとフロントラインワーカーについて詳しくはこちらをご覧ください。デスクがなくても、声は届く(Deskless Not Voiceless)2020をダウンロードすると、世界8か国、9,000人以上を対象にした徹底的な最前線調査レポートから、その全貌を知ることができます。

最新情報を入手する

フロントラインワークに関する最新のニュースとインサイトを入手しましょう。

このフォームを送信すると、ニュース、イベント、アップデート、プロモーションなど、マーケティング関連のメールをFacebookから受け取ることに同意したことになります。ただし、いつでも同意を取り消してそのようなメールの購読を停止できます。また、このフォームを送信することで、Workplaceのプライバシー規約を読み、これに同意したことになります。

その他のニュース

関連情報

無料のガイドをダウンロードして、世界トップクラスのコミュニケーションリーダーによるポストコロナに向けた戦略をご覧ください。

今すぐダウンロード
この記事は役に立ちましたか?
ご協力ありがとうございました。

関連情報

無料のガイドをダウンロードして、世界トップクラスのコミュニケーションリーダーによるポストコロナに向けた戦略をご覧ください。

今すぐダウンロード

最近の投稿

ビジネスコミュニケーション | 所要時間: 9分

ビジネスコミュニケーションとは何か

ビジネスの成功は、情報をうまく共有できるかどうかにかかっています。従業員の成功も同様です。しかし、66%の企業がビジネスコミュニケーションに関する長期的な計画を立てていません。これがきわめて重大な誤りと言えるのはなぜでしょうか。コミュニケーションで最もよくある課題は何でしょうか。また、そうした課題を避けるにはどうすればよいのでしょうか。

ビジネスコミュニケーション | 所要時間: 8分

効果的なミーティング戦略のためのアドバイス

このガイドでは、場所にとらわれず働ける世界でミーティングを最大限に活用する方法について説明します。

ビジネスコミュニケーション | 所要時間: 7分

ビジネスコミュニケーション戦略と、企業がこの戦略を必要とする理由。

ロックダウンによって社員がリモートワークを始めたとき、企業はコミュニケーション戦略の再考を迫られました。そして、社員が再びオフィスに戻り始めた今、企業はまたもや戦略の再考を求められています。その方法をご紹介しましょう。