ブレインストーミングとは何か?問題解決にどう役立つのか?

チームの「集合的知性」によって組織の革新と発想を促す方法をご紹介します。

チームのコラボレーション | 所要時間: 10分
Brainstorming
ブレインストーミングとは何か

ブレインストーミングとは何か

ブレインストーミングとは、チームメンバーが集まり、アイデアを出して共有したり、問題を解決したりする際に用いられる手法です。問題への対応や、新しい製品・サービスの開発、アクションプランの作成などを行えるよう、創造的かつインクルーシブに実施する必要があります。

また、何かを探究する際の手法としても使えます。その場合は、新たなアイデアを生み出すための手法というよりも、問いかけによる問題の捉え直しになります。最近の調査によると、経営幹部の85%は、自分の組織は問題を正確に捉えるのを苦手としており、解決策探しに移行するタイミングが早すぎると回答しています。ブレインストーミングを行うと、十分に検討されていない対策に走らずに、本当の意味での変革につなげることが可能になります。

学術的には、「集合的知性」を使って変革を起こす主な要素として、心理学の観点から次の3つが示されています。

  • セレンディピティ(Serendipity) – ブレインストーミングをしていたチームが何かを考えていたときに、偶然、別の問題の解決策を思いつくこと。

  • 組み替え(Recombination) – 既存のものを新たな方法で組み合わせることにより、革新的なアイデアが生まれること(例: 車輪付きスーツケース)。

  • 段階的改善(Incremental improvement) – 既存の何かが1つ1つのアイデアによって改善されていくこと。

ブレインストーミングのメリット

ブレインストーミングのメリット

ブレインストーミングの効果を高めるには、アイデアが自由に交わされるよう、セッションを慎重に構成し、コントロールする必要があります。そうすることで、すべてのメンバーが以下を行えるようになります。

視点を共有する

職位、部門、専門が異なる従業員を1つのグループに集めることで、アイデアや解決策を新たな角度から見られるようになります。多様な人材から構成されるグループには、さまざまな優先順位、視点、経験、スキルセットが集まります。

新しい考え方を促す

堅苦しい枠組みの中で仕事をすることに慣れ切っているチームメンバーにとって、ブレインストーミングがまったく新しいアイデア出しの手法となることがよくあります。こうしたメンバーは、リラックスした形で新しいアイデアを多数出すことを奨励されると戸惑うこともあるかもしれませんが、予想外の良い結果が生まれることもあります。

チームを育成する

創造的な解決策を見つけるために団結してもらうことで、チームの育成が促されます。チームとして課題解決に取り組むことで士気とモチベーションが向上し、仕事上での新たな人間関係も生まれます。

知識を強化する

社内のさまざまな分野の人たちとブレインストーミングをすると、他のチームのメンバーや部門が何をしているのかを知り、理解を深めることができます。

集合的意思決定を行う

ブレインストーミングから生まれた解決策やアイデアは、参加者たち(多様であることが望ましい)からある程度の合意や支持を得ています。中には、すぐに理解されるアイデアもあれば、もっと練るべきアイデアもあります。多くの人が賛同するアイデアもあれば、そうでないものもあります。しかし、ブレインストーミングが進むにつれてこうしたすべては解消され、各取り組みがどれほど支持されていたかについて、後から疑いが出るのを防ぐことができます。

出されるアイデアの質と量を高める

アイデアを出す際、一つひとつについて判定したり練り上げたりせずに、短時間で多くの創造的なアイデアを出してもらうと、より多くのアイデアを得やすくなります。その中には優れたアイデアもいくつか含まれている筈です。グループ全体でなるべく多くのアイデアについて話し合うことが、候補となる解決策をストレステストにかけることにもつながります。

インクルーシブなグループにする

社内の多様な部門や職位の人を集めてブレインストーミングを行うと、さまざまな意見を聞くことができ、参加者全員の帰属意識を高めることができます。

問題の解決や新しいアイデアの提案は迅速に行う

ブレインストーミングは効果的に行えば、1回のセッションでいくつもの新しいアイデアを得られます。しかも、それらはチームからの支持を受けており、さらに良いものとなる可能性を秘めています。

Workplaceで業務を簡素化

オフィス勤務再開の周知からハイブリッドワークの導入まで、Workplaceは業務を簡素化します。

ブレインストーミングが有効な場面

ブレインストーミングが有効な場面

ブレインストーミングが役立つ場面は、製品やサービスの開発・改善だけではありません。「社内外のビジネス課題を解決する」「クライアントブリーフを新たな視点から見直す」「新テクノロジーや事業開発をフル活用する方法を考える」などといった目的にも使えます。また、定型化したプロセスや形式張ったプロセスによって問題が生じているときに、メンバーを同じ部屋または仮想的な場所に集めて今後の新たな道を一緒に模索するのは非常に有効です。

ブレインストーミングを効果的に行うには

ブレインストーミングを効果的に行うには

ブレインストーミングは、通常のミーティングほど形式張る必要はありませんが、何らかの枠組みは必要です。効果的に行うには、参加者がセッションの目的を理解していること、そして、発言権を与えられ、貢献できると自信をもって感じていることが必要です。効果的なブレインストーミングに必要なものを、ステップ別に見ていきましょう。

ステップ1: 準備する

セッションの参加者を決めます。フレッシュかつ多様な考え方を採り入れるために、さまざまな人材を組み合わせることをおすすめします。できれば、議題について直接関係がない人にも1~2名参加してもらいましょう。直接的関与によって曇らされていない「外部」の視点をもたらしてくれます。これは集団思考の予防になります。

参加者が決まったら、使うツールを決めましょう。例えば、バーチャル会議室やマインドマップのソフトウェアが必要かもしれません。こうしたツールは事前にセットアップしておきます。

議題に関する簡単な説明を作成し、セッション前に配付しておくことで、参加者に事前に少し考えてもらい、話のきっかけになるアイデアをいくつか持ち寄ってもらいましょう。

簡単な説明とともに、時間を設定したアジェンダも配付します。アジェンダを決めておく(時間も厳守する)ことで、特定の1人のアイデアや1つのアイデアを掘り下げ過ぎることを防ぐことができます。

ステップ2: 概要を説明する

セッションの開始時に、これから話し合う課題や問題、議題について再確認しましょう。セッションのアウトプットとして何を求めるか、各アイデアにどれだけの時間を割くかについて明確にするようにしてください。良いアイデアがあった場合は、後からいつでも再検討できます。

誰もが自由な形で貢献できることを強調し、参加者に自信を持つよう促すことが非常に重要です。全員に参加意識を持ってもらい、どれだけ変わったアイデアでも歓迎されるということを知ってもらいましょう。

ステップ3: 最初にすべてのアイデアを出してもらう

出されるアイデアについては、質よりも量を重視しましょう。アイデアは独自性が高いほど、優れたものと考えます。非常識な考えを歓迎しましょう。はじめは突拍子もないものに思えても、詳しく検討しているうちに、価値がある、または、示唆に富むものに思えてくることもあります。

ホワイトボード、付せん(対面でもオンラインでも)、色付きのペンなどを使って、視認性の高いセッションにしましょう。創造的な人々の多くは、視覚的に思考します。出されたアイデアを最大限に活かすため、物理的で視覚的なツールを使用するようにします。

ステップ4: 範囲を限定する

最初のアイデアが集まったところで、グループディスカッションでそれらのアイデアを論理的に取捨選択し、取り上げるに値するかどうかを検討しましょう。

また、結果を忘れずに記録するために、こうした重要な付せんはすべて写真撮影するようにします。

ブレインストーミングでしてはいけないこと

ブレインストーミングでしてはいけないこと

セッションを成功させるために、避けるべきことがいくつかあります。

  • 批判や反論をする

    最初のうちは、アイデアに対して好意的な反応を返してください。アイデアが出てこない場合は、次の人へ進みましょう。批判は可能な限り控えてください。批判するときは常に建設的で礼儀正しく振る舞うようにします。また、批判が許されるタイミングは、アイデアが絞り込まれた、セッションの終盤です。

  • 偏った態度

    問題の1つの側面だけに固執したり、1つの思考パターンに沿ったアイデアのみを挙げるメンバーの肩を持たないようにします。

  • 最初の名案にしがみつく

    解決策になりそうなアイデアには、心を奪われるものです。しかし、ブレインストーミングの目的は、可能な限り多様なアイデアを引き出すことです。

  • セッションを長引かせる

    ブレインストーミングは労力を要します。長すぎるセッションは意欲を下げ、その結果、アイデアの質量ともに損なわれます。時間制限を設け、全員にセッションの予定時間を周知し、予定どおりに終了しましょう。

ブレインストーミングの6つのヒント

ブレインストーミングの6つのヒント

ブレインストーミングを効果的に行うためのヒントをさらにいくつかご紹介します。

1. 各プロセスに変化を加える

調査によると、視覚刺激に最も反応する人は60%、文字資料のほうが効果的な人は30%、触ることによって学習や貢献が最も効果的となる人は5%でした。アクティビティに視覚(マインドマップ、カラフルな絵)、文字(リスト、箇条書き、付せん)、実践(関連する物や製品を実際に手にする、部屋の中で移動する)を取り混ぜ、全員の良さを最大限に引き出しましょう。

2. ブレインライティング

各参加者がアイデアを1つ書いて、次の人に回します。最初のアイデアに書き足す機会が全員に与えられます。

3. スピードライティング

参加者たちに、決められた短い時間内に、できるだけ多くのアイデアを書き出してもらいます。

4. ラウンドロビン

会議室内を回り、1人ずつ順番に考えを聞きます。自信のないメンバーが多いグループには効果的です。

5. ロールプレイ

自分の意見を言うのが苦手で、別の誰かだったらどう思うだろう、と問いかけられると自分をうまく表現できる参加者には、ロールプレイも有効です。参加者たちに、関係のない有名人や架空のキャラクターなら、その状況でどうするかを想像してもらいましょう。

6.景色の異なる場所で行う、または初めての場所で行う

環境が変わると、脳が開放的になり、自由に考えられるようになります。

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