アジャイルなコラボレーションとは?

アジャイルはソフトウェアだけに使われる言葉だと思っていませんか?そんなことはありません。アジャイルは仕事のやり方そのものであり、コラボレーションと本質的に結びついています。アジャイルなアプローチにより、どのように従業員が話し合い、協働するようになるかを見ていきましょう。

チームのコラボレーション | 所要時間: 6分
agile collaboration - Workplace from Meta

迅速、敏感、効率的、部署横断的 - これらはすべて、アジャイルな職場環境の特徴として挙げられます。しかし、何がアジャイルな働き方を推進するのでしょうか?究極的には、チームのコラボレーションが、アジャイルな働き方の成功を導く基盤となります。

McKinseyは「 アジャイルな組織の5つのトレードマーク」の一つとして、権限を持ったチームのネットワーク、連携、透明性、コラボレーションを挙げています。詳細を見ていきましょう。

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アジャイルとは

アジャイルとは

アジャイル手法とは、 「プロセスやツールよりも個人との対話」、そして「契約交渉よりも顧客との協調」に価値を置くソフトウェア開発者が最初に採用した手法です。そして今、アジャイルな働き方は生産性が高いプロジェクト管理手法として人気を集めています。71%の組織が、社内のプロジェクトにアジャイル手法を取り入れています。 

この手法では、プロセスを合理化するとともに、従来の階層にとらわれずさまざまな分野にわたるチームを一つにまとめることができます。部署間の壁を取り払い、従業員に権限を与えることで、新たな水準の効率性が生まれ、組織はパフォーマンスや成果を通じてこの効果を測定できます。

アジャイル手法では、チームは作業をスプリントに分割します。スプリントとは、特定の小さな目標が設定された短い時間枠のことです。各スプリントが、プロジェクトの全体的な成果に貢献します。

スプリントには4つのステージがあります。

  1. 計画
  2. 開発
  3. 導入
  4. 評価

チームはスプリントの期限に向けて協働し、関係者同士が協力して特定のタスクに取り組みます。各スプリントが効率的かつ効果的に機能することで、プロジェクト全体を予定通りに、高水準で完了できる可能性が高くなります。それぞれのチームが各スプリントで学んだことを評価し、次のスプリントに活かすため、途中で生まれる課題に合わせてプロジェクトを進化させていくことができます。

アジャイルは、プロジェクトの目標を達成するための新しい方法です。従来の方法は、きっちりした一連のステップに従う直線的なアプローチですが、アジャイルな働き方では、コラボレーションと柔軟性を重視し、事前に用意した計画に固執するのではなく、フィードバックを確認して取り入れていきます。

柔軟にプロジェクトに取り組むことができるので、組織が新たなハイブリッドモデルやリモートワークモデルに適応するうえで理想的な働き方となるのです。常に変化する環境では、計画を立てることが困難となるため、状況に適応することが不可欠です。リモートワークやハイブリッドワークが定着している現在において、アジャイルプロジェクトは混乱を最小限に抑えながらコラボレーションを促進できます。

アジャイル手法のベストプラクティス

アジャイル手法のベストプラクティス

アジャイルは、組織の考え方や行動を劇的に変えています。以下に、コラボレーション、生産性、迅速な納品につながるアジャイル手法のベストプラクティスをいくつか紹介します。

効果的なオンボーディング

プロジェクトに参加する前に、シャドーイングやメンタリングを通して新しいチームメンバーにアジャイルプロセスを体感してもらい、適切な期待値を設定します。

チームの自律性

チームに明確な責任を与え、メンバーが自ら状況を整理し管理する権限を与えることで、より柔軟に目標を達成し、課題を克服できます。

アジャイルの仕組みの明確化

アジャイルが価値を発揮できるかどうかはそれを実施する人次第です。チームメンバーがアジャイル手法を使った仕事のやり方を理解し、そこにメリットを見出していることが重要です。これにより、生産性を最大化することができます。

実行に専念

アジャイル手法の各イテレーションでは、事前の計画に固執するのではなく、何かを実行することに力を注ぎます。

リスクと実験の奨励

各イテレーションやスプリントは1つのタスクや成果物に集中するため、仮に失敗しても全体のタイムラインへの影響が少なく、リスクを取ってイノベーションを試みる余地があります。

変化を受け入れ進化する

アジャイルの最も大きな利点の一つは、柔軟性と適応性です。チームは、各スプリントで学んだことを踏まえながら、革新的なソリューションをプロジェクト全体を通じて発展させ、次のプロジェクトにも活かすことが可能です。

アジャイル手法を取り入れたチームのコラボレーション

アジャイル手法を取り入れたチームのコラボレーション

アジャイル手法のベストプラクティスを導入した後で、アジャイルチームをうまく機能させるにはどうしたらよいでしょうか?アジャイルなコラボレーションの根幹は、チームの相互作用とコミュニケーションにあります。

アジャイル手法では、「スクラム」と呼ばれる15分のミーティングを毎日を行うことが奨励されています。スプリントの計画、レビュー、評価ミーティングでは、プロジェクトのより具体的な側面を扱い、サブグループは個々のタスクに焦点を当てます。重要な関係者と定期的に協議し、プロジェクトがビジネス上の優先事項に対応できているかを確認します。

コラボレーションツールは、チームの共同作業を可能にする上で非常に重要です。ツールには次のようなものがあります。

  • 作業を追跡し、プロジェクト全体像の一部としてサブタスクの詳細を提供するコラボレーション用ダッシュボード
  • 世界中どこにいても、オフィスワーカーやデスクレスワーカーを含むチームメンバーをつなぐコミュニケーションツール(ハイブリッドワークではさらに重要であり、チームがより少ない障壁で国際的に働けることを意味します)
  • チームメンバー全員が必要なドキュメントにアクセスできるファイル共有ツール
  • すべてのソフトウェアとアプリを連携することで、ソフトウェアとアプリの間を行ったり来たりする無駄な時間をなくすツール
  • リアルタイムで進捗を把握することで、プロジェクトマネージャーがより効果的に計画を立て、チームのスケジュールを管理できる進捗管理ツール
アジャイルなコラボレーション: メリット

アジャイルなコラボレーション: メリット

上級管理職の92%が、組織のアジリティはビジネスの成功に不可欠であると考えています。ここでは、アジャイルなコラボレーションが組織にもたらす主な利点をご紹介します。

経営課題への対応

大きな組織では、ボトルネックやチームの孤立、コミュニケーション不足に悩まされることがよくあります。アジャイルな働き方は、オープンでアクセスしやすい職場を作ることで、人々がより簡単にビジネスの課題を発見し、解決できるようにします。

職場のサイロ化を防ぐ

プロジェクトに取り組むチームが孤立している場合、アイデアや情報の共有が容易ではありません。アジャイルなコラボレーションは、異なるグループに属する適切な人々を結びつけ、タスクに一緒に取り組めるようにすることで、部署横断チームのコラボレーションと生産性を向上させます。

優先的に取り組むべきタスクの絞り込み

複雑なプロジェクトをスプリントに分割することで、プロジェクトのタイムラインとその達成に必要なタスクをより深く理解できます。つまりプロジェクトマネージャーは、プロジェクトの開始前だけでなくプロジェクトの進行中にも、何に優先順位をつけるべきかを確認できるのです。

チームの競争力を高める

アジャイルなコラボレーションは、製品やサービスをより早く市場に投入するのに役立ちます。これは競争に打ち勝つために不可欠です。さらに、社員のエンゲージメントを高め、パフォーマンスを向上させることができるため、チームは無駄なくスマートに働くことができるようになるのです。

改善と進化

各スプリントにはレビューと評価の段階があり、プロジェクトは最終段階だけでなく進行中にも発展します。革新的なソリューションを実装してテストし、それが成功すれば次のスプリントに追加できるため、プロジェクトは継続的に進化していきます。

より安全にリスクを取ることができる環境づくり

比較的短い期間で特定のタスクに集中するスプリントでの作業では、より自由に小さなリスクを取ることができます。もし、そのリスクが報われなかったとしても、プロジェクト全体に大きな影響を与えることはないでしょう。しかし、報われた場合には、物事を改善する新たな機会がもたらされる可能性があるのです。

アジャイルなコラボレーションについての簡単な説明

アジャイルなコラボレーションについての簡単な説明

アジャイルは単なる方法論ではなく考え方そのものです。コラボレーションは業務のあり方であり、働き方です。それは、人を大切にし、費やした時間や個々のインプットではなく、パフォーマンスや結果で成功を計るということです。

チームは作業を小さなスプリントに分割し、特定のタスクに短時間で取り組むため、プロセスの合理化と集中的な生産が後押しされます。この反復的な作業方法は、特に機能横断的なチームにおいては、より速く、より自由に、より協調的に作業を行うことができ、非常に効率的です。

また、コラボレーションツールを利用することで、これまで以上にアジャイルワークがしやすくなっています。ダッシュボード、ファイル共有、進捗管理、アプリ統合により、適切な人材と適切なテクノロジーをシームレスに結びつけます。ワークフローは、アイデアを阻害するのではなく、共有する場となるのです。

アジャイルなコラボレーションは、ソフトウェア開発から始まったかもしれませんが、IT分野だけのものではありません。

世界中の業界で通用する、よりスマートなプロジェクトマネジメント手法なのです。リモートワークやハイブリッドワークの時代において、アジャイルなコラボレーションは、人やチームが経済的課題や消費者に関する課題に適応する上で役立ちます。今後数か月、数年の間にビジネスの成功に不可欠となるソリューションです。

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